虫歯は削っても詰めたら治る、歯周病は歯茎が下がってしまうだけ、そんなふうに考えていませんか?甘く見てはいけません。
どちらの病気も歯を失ってしまう原因になります。健康を保つためにも大切なことは虫歯や歯周病を発症、進行させない環境を作ることです。
そのためには、ご自身のリスクを理解し、日々の口腔ケアと定期的なプロのケアが必要になってきます。
自分のリスクを知る
当院では一人一人のリスクに合わせた予防をご提案します。
予防歯科とは?
現在、日本は超高齢化社会となり、平均寿命も80歳を超えてきています。その中で元気で動ける「健康寿命」に着目すると男性は72歳、女性は76歳と言われており、平均寿命から考えると4~8年は介護が必要とされています。
口腔内環境は全身疾患に影響を及ぼすことも現在では知られており、早くから予防を行うことで、健康寿命を延ばすということにもつながってきます。
そのため、予防歯科は虫歯や歯周病を未然に防ぐということはもちろんですが、これから先、10年、20年先の生活を見据え、現在の口腔内環境を良い状態で保つということが目標となっています。
当院のメインテナンスでは患者様一人一人のリスクに応じたプロフェッショナルケア(プロフェッショナルクリーニング、歯磨き指導、食生活習慣の確認、禁煙指導)を行います。
こちらの図のようにこのプロフェッショナルケアに加え、患者様の毎日のセルフケアが合わさり、虫歯、歯周病のリスクを減らしていくことが予防の核となってきます。
年代別のリスク
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-1歳
マタニティ -
乳児
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園児
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小学生
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中高生
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20代~30代
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40代以上
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65歳以上
セルフケアについて
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ブラッシング
歯ブラシの持ち方や動かし方など、お口の状態に合わせた方法をアドバイスします。おうちではみがき残しがないようにブラッシングしてください。
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デンタルフロス
歯と歯の間の汚れをかき出すのに有効です。糸を指に巻きつけるタイプとスティックタイプがあります。
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歯間ブラシ
さまざまな太さやタイプの歯間ブラシがあります。お口に合った歯間ブラシを選んで、汚れをしっかり落としましょう。
当院が行うプロフェッショナルケア
口腔内検査
歯や歯茎、舌などの口腔内の状態をチェックし、虫歯や歯周病の有無や進行度を判断します。また、口腔内の写真やレントゲンを撮影して、歯の形や位置、骨の状態などを詳しく分析します。
ブラッシング指導
歯磨きの方法や頻度、使用する歯ブラシや歯磨き粉などについて、個人に合わせたアドバイスをします。また、歯間ブラシやフロスなどの補助用具の使い方も指導します。
フッ素塗布
歯の表面にフッ素を塗布することで、歯の再石灰化を促進し、虫歯の予防効果を高めます。フッ素は液体やジェル、フォームなどの形で塗布され、数分間放置されます。歯の質を強化することができるため、虫歯になりにくくなります。
エアフロー
水と空気と研磨剤を混ぜたジェットを歯に当てることで、歯の表面の汚れや着色を除去します。エアフローは歯の白さや清潔感を向上させるだけでなく、歯垢や歯石の除去にも効果的です。
従来のクリーニングとの違い
- 歯や歯ぐきを気付付けない
- 従来のクリーニングでは、歯石や着色を除去することを目的としており、歯や歯ぐきに傷がつくこともありましたが、エアフローは歯の表面ン位付着したバイオフィルム(細菌の膜)を除去することを目的とし、歯や歯ぐきを傷つけることなく、痛みも少ないケアが可能です。
- バイオフィルム(細菌膜)に着目
- バイオフィルムを染め出し、必要な部分に必要な処置を行うため、治療時間が短縮されます。従来のクリーニングだけでは見落としていたバイオフィルムの除去が可能です。
- 歯周治療にも有効
- 従来のクリーニングでは、歯周ポケットやインプラント周囲の処置が困難でしたが、エアフローでは、深い歯周ポケットやインプラント周囲にもバイオフィルムの除去が可能です。
従来のクリーニングとの違い
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Step01
口腔内確認
歯・歯肉・歯周組織等の口腔内の状況を検査します。その後、カウンセリングを行い、細菌検査やレントゲン、生活習慣の内容なども診査します。
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Step02
染め出し
染め出し液を使用し、バイオフィルム(細菌膜)を可視化させます。※可視化させることで治療の短縮化につながります。
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Step03
患者様への説明
一人ひとりに合わせた歯ブラシ・フロスの使い方の説明を行い、予防の重要性をお伝えし、適した治療法のご説明を行います。
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Step04
歯や修復物のエアフロー
修復物やインプラント、天然歯のエアフローを行います。
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Step05
歯周ポケットのエアフロー
歯周ポケットの深さが分かるノズルを使用しエアフローを行います。
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Step06
残った歯石の除去
スマートピエゾンとPSチップを使用し残った歯石の除去を行います。
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Step07
指差し確認
バイオフィルム・歯石の取り残しがないか最終確認を行います。
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Step08
定期的なメインテナンス
患者様に治療の評価をしてもらい、定期メインテナンスの時期を計画します。
メインテナンスの重要性
歯の病気になると、治療で機能を回復させることはできますが、完全に元通りになるわけではありません。実際には、虫歯治療で削った歯に入れた詰めものは5年ほどで取れたり割れたりすることが多く、その都度治療を繰り返す必要があります。その結果、歯が弱くなってしまい、最悪の場合は抜歯になる可能性もあります。天然歯は何にも代えがたい貴重なものであり、病気にならないように予防することが最善の策です。当院では、歯を健康に保つために、定期的なメインテナンスを行う予防プログラムを提供しています。
メインテナンス使用器具
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エアフロー
パウダーを使用することで従来の方法より様々な歯周組織に対する侵襲性を抑えつつ、バイオフィルム等を除去できます。そのため、安全に短時間で快適なメインテナンスがご提供できます。
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ダイアグノデント
わずかな歯質の変化を数値化し、高い確率で初期虫歯を発見することができます。
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マイクロスコープ
マイクロスコープを使用することで、より細部の歯石などを除去することが可能になり、歯周病等へのリスクを下げることができます。